オンライン診療は、診療所や病院に受診しなくても、パソコンやスマートフォンなどの情報通信機器があれば、画面越しに医師の診察を受け、処方などを受けることができる新しい診療体制です。
現時点では通常の対面診察に代わるものではなく、通常診療を『補うもの』としての位置づけで考えると良いでしょう。
当院ではcuronのシステムを利用してオンライン診療の予約を調節しております。curonのホームページはこちらです。
オンライン診療に適した例
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新型コロナウイルス感染症などで受診できない時
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状態が安定しているけど、繁忙や遠方に住んでいるため定期的な受診が困難な時
3か月に1回程度の直接対面診察の併用が必要です。 -
就労と治療の両立支援
産業医として日々の健康増進や疾病後の職場復帰支援などをオンライン面談を含めて行い、かかりつけ医として生活習慣病などの治療も職場にいながらオンライン診療で行うことができます。 -
禁煙治療
2020年度から合計5回(12週間)の禁煙外来治療のうち、2-4回目をオンライン診療で行うことができるようになりました。さらに、2020年12月からは、禁煙治療用アプリ及びCOチェッカーが保険適応となり、アプリを使用することで精神的依存などへの効果で禁煙率の向上が報告されています。
当院のオンライン診療
当院では、希望者を対象として、オンライン診療が可能な状態かを個別に判断し、保険診療の範囲内で行います。
初診は対面診療のみで対応します。
また、オンライン診療を行っても、直接対面での診療が必要と判断(受診勧奨)することもあります。
新型コロナウイルス流行時のみの特別対応の場合もありますので、まずはご相談ください。
オンライン診療の利点と欠点
利点
- 通院にかかる時間や費用、労力が削減できます。
- 通信環境が整っていれば仕事場などでも診察を受けられます。
- 新型コロナウイルスなどの感染症との接触機会を減らすことができます。
- おちついた場所で緊張感少なく診察を受けることができます。
- 家族も一緒に診察をみることができます。
欠点
内容 | 対処方法 |
パソコンやスマートフォンなどの情報通信機器の操作を自分で行う必要があります。 | クリニックなどで直接指導を行います。情報通信機器の扱いができる家族のサポート、業者による立ち会い支援をご検討ください。 |
オンライン診療の費用に加えて、通信費やオンライン診療システム使用料、処方箋や薬の送料が別途発生するため、実質負担は増える可能性があります。 | 通院にかかる費用は削減できるため、費用負担は個別に検討します。 |
お話を聞くこと(医療面接)と視覚情報(視診)の情報のみで診察を行うため、医師の確かな診断力が必要で、診察の限界もあります。 | 医師が、診察の限界を認識しつつ、必要に応じて対面診療に切り替える判断を適切に行います。 |
プライバシー確保の環境は自分で整える必要があります。 | クリニック側と通信そのもののセキュリティは各ガイドラインに準じて対応されています。患者さん自身が使用する情報通信機器は、ご自身でセキュリティ対策やプライバシーがたもたれる部屋の確保を行ってください。わからないことはご相談ください。 |
対面と比較すると医師との距離感が生まれます。 | 視線・表情など非言語的コミュニケーションをしっかりとるようにします。 |
ご相談ください
働きながら、家にいながら診察を受けたいなどオンライン診療に興味がある場合や疑問点があればご相談ください。